心電図検査のいろいろ〜いつ出るかわからない不整脈を見つけるために〜

検査科

前々回の記事で『心房細動』に関して紹介しました。

詳しくは以下のURLから
脳梗塞の原因は心臓に!?加齢とともに増える心房細動について

今回は『不整脈』の代表的な検査である“心電図検査”について、検査の内容や方法、検査を受けるときの注意事項などをお話させていただきます。

安静時心電図

健康診断や人間ドックなどで検査を受けたことがある方も多いかと思います。

〈所要時間〉3分程度
※ただし患者様の状態により多少時間がかかることもあります。

〈検査方法〉

  1. ① 手首・足首・胸部が見えるように服をめくった状態でベッドに上向きになって寝ます。
    タイツやストッキングを着用の方は脱いでいただきます。
  2. ② 手首・足首・胸部に電極を付けていきます。
  3. ③ 安静を保ったまま心電図の記録を行います。
    体を動かしたり、緊張などで力が入っている場合、きれいな心電図が記録できないので、できるだけリラックスして検査を受けてください。
  4. ④ 記録ができたら電極を外して検査終了です。

安静時心電図は短時間で簡単に行え、非侵襲的で安心して受けていただける検査です。
ただし、安静にしているときの記録になるため、運動や歩行などで心臓に負荷がかかった際に出やすいタイプの不整脈や狭心症などの心臓病は安静時心電図だけでは見つけにくいこともあります。

運動負荷心電図

安静時心電図では評価が困難な虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞の総称)や不整脈を誘発することを目的として運動を行い、心臓に負荷がかかった状態を記録する検査です。

・マスター負荷心電図

階段昇降を行い心臓に負荷をかけます。
みどり病院では主にマスターダブルと呼ばれる3分間の階段昇降を行っています。

〈所要時間〉15~20分程度
〈検査前のご注意〉運動しやすい服装でお越しください。

〈検査方法〉

  1. ① 上半身は裸になっていただくか、検査着を羽織った状態で、ベッドに上向きになって寝ます。そして、安静時の心電図を記録します。
  2. ② 3分間階段昇降を行います。
    患者さんの年齢・身長・体重により決められたリズムに合わせて階段昇降を行います。
  3. ③ 終了後すぐに、ベッドで寝ていただき負荷がかかった状態の心電図を記録します。
    負荷後1分以内に心電図を記録するため、袖や裾をまくった状態で階段昇降をしていただくなどの工夫をしています。
  4. ④ 負荷後5分程度、安静にしたまま心電図を記録します。
・トレッドミル負荷心電図

トレッドミルと呼ばれる屋内でランニングやウォーキングを行うための装置の上を歩いていただく検査です。
マスター負荷心電図との違いは、運動中もリアルタイムで心電図をモニターでき血圧を測定することができます。

〈所要時間〉30分~45分程度
〈検査前のご注意〉運動しやすい服装でお越しください。

〈検査方法〉

  1. ① 上半身は裸になっていただくか、検査着を羽織った状態で、心電図の電極・血圧計のカフを装着します。
  2. ② 座った状態で心電図と血圧を測定します。
  3. ③ トレッドミルのベルトの上に立っていただき、最初はゆっくりとした速度から徐々に傾斜と速度を上げていき、年齢・性別に見合った目標の心拍数又は患者さんへの負荷レベルが充分に達するまで運動していただきます。
    ※医師立ち合いのもと運動中の症状や状態を確認しながら検査を行います。
  4. ④ 医師が検査終了を判断した時点でトレッドミルを停止させます。
    ※トレッドミルはすぐには停止しません、ゆっくり止まるので、完全に止まるまでしばらく歩いていただきます。
  5. ⑤ 立った状態で負荷直後の心電図を記録します。
  6. ⑥ その後5分程度心電図と血圧のモニタリングを行い検査終了です。

〈検査中の注意〉
運動中に、胸が痛い・重たい・苦しいなどの胸部症状や膝や足の痛み・だるさなどが出現した際は、検査に立ち会っている医師や検査技師に声をかけてください。

ホルター心電図検査

安静時心電図では記録できる時間が限られています。
1日のうち僅かな時間のみに出現する不整脈や就寝中に多く現れる不整脈などには、安静時心電図のみでは評価が困難な場合があります。
このような場合、心電図を24時間記録するホルター心電図検査を行います。

〈所要時間〉5分程度で装着は終了します。

〈検査前の注意〉

  • 電極のシールが襟元から見えることがあります。
  • 電極のシールは粘着力が強いため肌が弱い方はあらかじめ検査技師にお伝えください。
  • 女性の方はボディースーツ等の着用は控えてください。

〈検査方法〉

  1. ① 機器装着のため胸部が見える状態でベッドに横になっていただきます。
  2. ② 皮脂を除去するためのクリームや消毒綿で電極装着箇所を清潔にします。
  3. ③ 電極シールを4か所貼ります。
  4. ④ 機器を装着します。
  5. ⑤ 行動記録カードや機器の取り扱いの説明を行い、帰宅していただきます。
  6. ⑥ 翌日(原則、24時間後)取り外しを行い検査は終了です。
    ※行動記録カードを忘れずにお持ちください。

〈検査中の注意〉

  • 機器装着中はお風呂やシャワーの使用はできません。
  • 電気あんか、電気毛布などはノイズの原因となるので使用できません。
  • 上記以外は普段通りの生活を心がけてください。

Q. ジョギングしてもいいですか?
A. OKです!運動中に不整脈が出やすい方もいるので、24時間安静にしているとかえって不整脈を見つけることが困難になる場合もあります。ただし、症状を感じたら無理せず休んでください。

Q. 毎日晩酌します
A. お酒もOKです!

携帯型心電計

ホルター心電図でも発見しきれない場合に、2週間~1ヶ月程度貸出する携帯型心電計という検査もあります。
ホルター心電図との違いは、症状を感じた際に自身で心電図を記録して頂く検査というところです。

〈所要時間〉測定自体は1分程度

〈検査方法〉

  1. ①携帯型心電計の電源を入れる。
  2. ②心電計の電極部分を素肌に当て、記録を開始する(約30秒記録)

後日、診察時に携帯型心電計を返却して頂き記録を確認します。

このように“心電図検査”といっても様々な検査があります。
どの検査も検査前にはしっかり説明させていただきますので安心して検査を受けて頂けるかと思います。
不整脈の感じ方は人それぞれです。
「胸がどきどきする」「息切れがする」「ふーっとする」
少しでも気になる症状がありましたら、循環器内科に相談してみてください。

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