災害が起こったときにどうするか?(災害時とるべき行動がわかっていますか)

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「熊本地震」記憶に新しい出来事であると思います。
もし、ご自身の身に地震のみといわず災害が起こったら、みなさんはどうされますか?
当院に於いても「透析中に大きな地震が来たらどうしたらええの?」「地震で病院が潰れて透析が出来なくなったらどうしたらええの?」といった声がちらほら聞かれます。

当院では、透析日の透析中に災害が起こった場合には、災害時マュアルにのっとり緊急離脱セットを用いて避難経路を通って避難していただきます。
透析日以外に災害が起きたときには、可能な限り当院へご連絡を頂き、ご自身の状況をお伝え頂き、今後の透析の指示を聞いてください。
もしも災害時にみまわれた時の為の「透析患者カード」や「レスキューポット」が全腎協・NPO法人兵庫県腎友会にて配付されていますので、少しご紹介します。
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記入必要事項

≪ご本人情報≫
・氏名
・住所、電話番号
・生年月日
・シャントの場所

≪緊急時の連絡先≫
ご家族以外の方でのかまいません

≪かかりつけの病院・透析施設について≫
・通院施設名に通院の透析施設を記入
・特記欄に透析以外の事で通院している施設を記入         
など

記入例に従って記入し、必要物品をポットに入れ、冷蔵庫もしくは玄関に置いておきましょう。(詳しくは、腎友会にお問い合わせください)
また、万一に備えて日常より緊急持ち出し物品を作成しておくと、避難しなければならない時に、慌てず用意した物品を持って避難所に行くことが出来ます。緊急持ち出し物品に関しては、下記を参照下さい。

【緊急持ち出し物品】

・常備薬(3日~1週間分)   
・救急セット       
・AM/FMラジオ
・お薬手帳のコピー       
・非常食、飲料水     
・懐中電灯
・身体障害者手帳のコピー    
・透析食品        
・衣料品
・特定疾病療養症のコピー    
・靴           
・生理用品
・保険証のコピー        
・現金や貴重品      
・下着類     
など

災害はいつどこで起こるか分かりません。
特に透析患者さんは災害に見舞われた際に、透析を受けられない状態が長く続くと生死にかかわる場合もありますので、日ごろから落ち着いて行動できるように備えていくのはいかがでしょうか?
また、透析患者さんに限らず全ての方共通に防災、災害時の対策については日ごろからの心構えが必要です。
当院でもどの施設でもその施設ごとのマニュアルが作成されていますので、スタッフに聞いてみてください。
避難経路等も元気なときに日頃から確認して於いて下さい。

「南海トラフ」と言われている今、災害はいつどこで起こるか分かりません。
いつでも、思い立ったときにでも、災害時にとるべき行動をスタッフにお尋ねいただき、シュミレーションをしておく事こそ防災、減災につながるのです。
自分の周りには起きない・・・と思い込んでしまう事が一番危険な事なのです。
災害発生時大切な患者さんが路頭に迷う事のないように、私達スタッフも災害に対する意識を高く持って日々の業務にあたらなければならない事、今回の記事をまとめるにあたり強く感じました。
今後、避難訓練等にも取り組みたいと思っています。