最期まで安心して暮らせるまちへpart2~ワールドカフェに参加して~

前回、地域連携室の記事で「医療介護サポートセンター」が主催する、「西区病院連携連絡会」の紹介をしました。
今回は、同センターが主催する、「医療職、介護職、福祉職のためのワールド・カフェ」の紹介をしたいと思います。
この会は、神戸市西区の医療職、介護職、福祉職等が集まって、ワールドカフェと呼ばれる手法の会議をするものです。
この会もまた、地域包括ケアシステムを構築するために必要な、連携を深めるために行われます。
参加者の所属は、診療所、歯科診療所、病院、薬局、訪問看護ステーション、居宅介護支援事業所、あんしんすこやかセンター(地域包括支援センター)等。
職種は、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、社会福祉士、主任ケアマネジャー、ケアマネジャー等。
日頃はなかなかじっくりと話すことのない、いろいろな機関の職種の方とお話ができる場です。

ワールドカフェ参加者内訳(所属、職種)

所属人数
診療所2
歯科診療所2
病院7
薬局8
訪問看護ステーション7
居宅介護支援事業所24
あんしんすこやかセンター6
訪問介護事業所1
通所介護事業所2
訪問リハビリ1
その他1
総数61
所属人数
医師2
歯科医師2
薬剤師9
看護師8
医療相談員
精神科相談員
4
ケアマネジャー25
あんしんすこやかセンター職員3
セラピスト4
訪問介護員1
通所介護スタッフ2
管理栄養士1
総数61

◎ワールドカフェとは?

ワールドカフェと聞くと、和やかな雰囲気を感じます。
ワールドカフェとは、お茶を飲んでくつろいでいるようなリラックスした雰囲気のもと行われる会議のことです。
参加者は、4~5人ずつに分かれ、テーブルごとに対話をします。
一定時間がきたら、メンバーの入れ替えをし、対話することを繰り返し行います。

◎ワールドカフェの効果は?

・カフェでお茶しているような雰囲気の中、テーマに沿った対話ができるため、様々なアイデアや意見を出しやすい。
・小人数での対話なので、相手の意見を聞きやすい。自分の意見も尊重される。
・一定時間でメンバーを入れ替えることで、多くの方との対話をしたような効果が得られる。

「医療職、介護職、福祉職のためのワールド・カフェ」は、3ヶ月に一回程度で開催されます。
これまでのテーマは、「在宅医療で困ったこと」「病院との連携で困ったこと」「精神疾患の対応について」等でした。
一見、堅苦しいテーマで何を話し合うのか、心配になります。
しかし、主催者もカフェでお茶をしているような雰囲気づくりのための仕掛けを用意してくれています。
回を重ねるごとに、参加者も、その雰囲気を作ろうと心がけているように思います。
その結果、和やかな雰囲気で会議は行われます。
それぞれの立場から、困ったことはもちろん、連携することでその方に合った退院ができたケースなどを元に、解決方法を見出したり、お互いの仕事内容の確認や他職種への要望など、いろいろなことを話せる場になっています。
会議の内容も大事ですが、徐々に顔の見える関係が広がって、地域全体が繋がろうとしていることを感じることができ、有意義な会だと思います。

◎みどり病院の入退院時の連携について

自宅へ帰る方の43.7%の方が在宅介護サービスを利用しています。
転院される方、施設入所の方を合わせると、全体の約65%の方が、他事業所との連携により退院していることが分かります。

患者さんの生活を切れ目なく支援することで、住み慣れたまちで最期まで安心して暮らせるように、今後も、地域での連携を深めていきたいと思っています。